第1回 頻尿について

ホームページを開設してはや4ヶ月が経ちました。
今までメールや患者様から質問のあった泌尿器にかかわる様々な病気について、 少しづつホームページで解説していこうと思います。
第一回は頻尿についてです。 皆さんはおしっこが近いと感じたことはありませんか?
試験の前や徒競走の前などに無性にトイレに行きたくなったことがありませんか?
医学的には1日8回以上排尿することを頻尿といいます。 頻尿といっても原因は様々で放置してよいものから早急に治療が必要なものまで千差万別です。
よく年をとったから仕方がないとか泌尿器科でどんな検査をされるかわからないので怖いとか言われることがあります。 われわれにとっては日常的な検査、診察だと思っていても患者様にとってみれば1回1回が初めてのことなので心配になられるのですね。
まず言えることは、年をとったから仕方がない頻尿はないということです。
日常生活で困ってなければもちろん治療は要りませんが、夜中の頻尿のため日中ボーとする、 おしっこのことが心配でバス旅行に行けない、おしっこのことが気になって外出もできない というような頻尿は治療の必要があると思います。
治療することでバス旅行にも映画にも行けるようになれば生活の質が向上するからです。
また、泌尿器科って怖い検査をするところじゃないかという心配には診察をどのように 進めていくのか知っていただくことが必要かなと痛感しています。


私どものクリニックでは頻尿で受診された患者様に次のように診察しています。

  1. ) 検尿: おしっこをコップに出していただきます。膀胱炎など尿の感染がないか確かめます。
  2. ) 問診: 頻尿のタイプ、程度、内服されているお薬、手術歴などをお聞きします。
  3. ) 診察: おなかや手足を診せていただき頻尿を起こすような所見がないか調べます。
          また高齢男性の場合、直腸診で前立腺の大きさ、硬さを調べさせていただくこともあります。
  4. ) 超音波検査: 排尿後、膀胱内に残尿がないか腹部から超音波で調べます。 この診察によりある程度の診断をつけ、治療をスタートすることができます。

次回は頻尿の原因と治療について解説していこうと思います。