尿失禁
内容
尿失禁には腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁と溢流性尿失禁があります。
腹圧性尿失禁
咳やくしゃみ、大笑いをした時、急に立ち上がったときなど不意に腹圧がかかったとき尿が漏れるタイプの尿失禁で最近、腹圧がかかるときに尿道が過剰に動くことが原因であることがわかってきました。
切迫性尿失禁
急に尿意を感じ、我慢できずに尿が漏れるタイプの尿失禁で、尿意のきっかけは、水を触ったときや水の音を聞いたときということが多いようです。膀胱にある尿意をつかさどる神経が異常に興奮し、自分の意思とは無関係に膀胱排尿筋が収縮してしまうことで起こります。
溢流性尿失禁
排尿困難が更にひどくなると膀胱に常に尿が満杯になります。この時、尿道から尿があふれる状態をいいます。大きな病気が隠れている可能性が高く、放置すると腎機能の低下を招き透析が必要となることもあります。
検査
検尿、血液検査で尿に感染がないかどうかまた腎機能が正常か調べます。超音波検査などで残尿がないか、また腎臓が腫れていないか調べます。造影剤による検査を行い、膀胱の形、腎臓からの尿の排泄の様子を調べます。
治療
腹圧性尿失禁の場合、第一選択は経口薬による治療です。第二選択は、尿道の裏にテープを留置するTVT手術が現在外科的に最も有効性が認められる治療です。
切迫性尿失禁の場合、Β刺激剤や抗コリン剤を中心とした経口薬による治療となります。
溢流性尿失禁の場合、原因となる病気を治療することと膀胱を空にするための投薬や手技を行う必要があります。